Wish#1~6の修正・追記

06 支配者—Wish#1の修正・追記—

自分の中には、自分でもよく分からないエスという情動が存在します

どんな情動が自分に強く存在しているかは、運です

運なのですが…
多数の世代が努力してきたという事実も必要な要素であると思います

そういう情動を持って生まれた自分のことを知り、目を背けずに自分自身のことを受け入れることが、幸福への第一歩ではないかと私は考えています

残酷です

私たちは、この残酷さと向き合う強い精神を持ち合わせることが必要なのです

自分から目を背けるようにさせているのが、宗教や道徳ってことだね~

自分を突き動かす「エス」は、人類の魂です

私たちの身体は、多数の魂の共同体

自分の中の「ある情動」が命令を下し、「別の情動」がその命令に服従される

過去の人類が欲したもの、古き貴き〈われ〉が欲したものが、それエスとして自分自身の中に存在しています

エスというのは、自分にはよく分からないものなんだけど、本能として自分の中に存在しています

命令する者が文化を牽引するために人々に命令し、従属する者がその命令に従って働くことで、協働の社会を作ってきました

命令する者の欲は「秩序をみつけ、より良い状態を手に入れたい」

従属する者の欲は「命令者の秩序を守り、良い状態を維持したい」

自分の欲を成就させることによって、快感を得ていたのです

快感

快感というのは…

食べたいと思って努力し、実際に食べることができたら快感

人の役に立ちたいと思って努力し、実際に役に立つことができたら快感

自分が〇〇したいと思って努力し、実際に成就できたら快感

私たちは、自分の欲したものを実際に手にして快感を得るために、自然と努力するわけです

命令する者の欲は「秩序をみつけ、良い状態を手に入れたい」

従属する者の欲は「命令者の秩序を守り、良い状態を維持したい」

命令者は、他人を支配することで快感を得ていたのです

従属者は、支配者に従うことで快感を得ていたのです

同様の「位相」が、自分の内面に存在します

自分の内面に「命令する情動」と「従属する情動」が存在します

内面にある情動のうち、どの情動が命令を下そうとしているのか、人によって支配者が異なるのです

内面にある「強い情動」が人によって違います

この「強い情動」が自分の支配者となることで、快感を得られます

この感じ方(情動)は、自分ではどうにもできないことです

エスが欲し、エスがそう感じるからです

そう欲するように、そう感じるように、その人自身に運命づけられているからです

自分自身を知り、自分の能力を受け入れる

自己理解・自己受容をして…

現にあるところのものになる

ニーチェ

「自分の内面の宇宙」

「支配と服従の関係」

「人間社会の位相」

これらが自分にストンと落とし込めたことで、ニーチェが伝えようとしていたことの中心部分に近づけたような気がしました

自分の内面に、命令する者と服従する者がいる

命令する者と服従する者、それぞれが快感を得る、幸福な共同体

私たちの幸福感は、内面から自然と湧き上がってくるものです

自分の中に存在する「強い情動」が欲するものを、実際に手に入れることで、快感を得る

欲したものを実際に手にして快感を得ようと努力する意志が、『力への意志』

「情動」を支配しているのは、自分自身なのです

内面に軸となる支配者(情動)と、それに従って働く従属者(情動)がいることで、私たちは文化を発展させることができます

自分の内側の宇宙が、豊かになります

自分の外側の人間社会が、豊かになります

つまり、

自分の内面も、自分の外側も、幸福な協働社会がつくられるのです