5 温かい人々を生み出す
2つの国の 分かれ道
「本音が言える国」と、「本音が言えない国」の違いを理解するために、「ドイツ」と「日本」を例にして、説明します
同じように侵略、戦争という人類最大の過ちを抱える2つの国
一方は、本音を言って、楽しそうにすごしている国へと発展し、
一方は、本音が言えず、つまらなそうにしている国のまま…
どちらが、本音を言える国かは、言うまでもないですよね…
ヨーロッパの人々って、なんだか、楽しそうに見えませんか??
本音が言える ドイツ
本音が言えない 日本
全然違う姿です…
なぜ、本音が言えるか、考えたことはありますか?
支配者がいない 自由がある
だから、本音が言える
支配者がいる 自由がない
だから、本音が言えない
ドイツは支配の時代を終えることができ、たくさんの【自由】を手に入れている
支配が終わり、個人が独立できている
日本は支配の時代の薬を効かせ、まだ手に入れていない【自由】が山ほどある
支配され続け、個人が独立できていない
この原因は、何だと思われますか???
考えてみてください
教育 が違う!!
学び が違う!!
実学を 学ぶ
『賢人と愚人の差は、学ぶと学ばざりなりけり』
学問のすすめの名言の1つです
学ぶと、幸せになれるのです~♬
実際に役に立つことを学んでいるのが、ドイツの教育です
福沢諭吉のいう「実学」です
・<過去>自分の身近な人たちが、どのような社会背景の中で生きてきたのか、近現代史を学ぶ
・<現在>自分たちはどのような社会の中にいるのかを、客観視する
・<未来>これからどうすれば自分たちは幸せになれるのか、考えて、議論する
・<哲学>自分たちが大事にしなくてはならないものを、見つけ、守る
自分たちに必要で、役に立つことを、学んでいます
日本では、
実際に役に立つこと(実学)を学んでいるでしょうか??
・<過去>自分の身近な人たちがどのような社会背景の中を生きてきたのか、近現代史を深く学びましたっけ? 石器時代、戦国時代、江戸時代… 価値観が今とはかなり異なる時代のことを中心に学んでいます
・<現在>自分たちがどのような社会の中にいるか、海外や過去と比較して客観視できているでしょうか? 支配されていることに気付けていますか?
・<未来>幸せになるためにはどうすれば良いか、考えて、議論した記憶はありますか?
・<哲学>自分たちが大事にしなくてはならないものは何だと思いますか? 答えられますか?
ドイツでは、
<過去>身近な人たちの経験談から、
<現在>自分たちの社会を客観視し、
<未来>自分たちに必要なものについて考え、
<哲学>大事なものが何なのか
これらを学び取っています
そして、身近な人たちの戦争の体験談から、大事なことを学んでいます
命まで支配されていた時代(戦争に行かされていた時代)は、「戦争に行きましょう!」と、支配者によって ≪偽物ルール≫ を突き付けられていました
「他の国民もやっているのに、戦争に参加しないなんて酷い」という偏見
「あなたは国民なんだから、戦争に参加するのです」という抑圧
社会的偏見と抑圧がある社会、【自由】の無い社会では、大事にされなくなってしまうものがありましたよね…
支配者の『考え方』に従順な『行動』を大事にすると、1人1人の『心・考え方』(本音)が大事にされなくなってしまう
ドイツでの戦争体験談の資料がないので(ハードディスクレコーダーから消去してしまいました…)日本の特攻隊についての NHK の特集を例として挙げます
『NHK BS1スペシャル「特攻 知られざる真実」後編 誠隊最期の1か月 2021年8月15日放送』より、体験談の部分を抜粋しました
戦争中の体験談…命までも支配されていた状態の体験談は、ドイツでも日本でも、同じようなことを私たちに伝えてくれています
【自由】が無いことによって苦しんでいる『心の叫び』が、体験談には多く含まれています
下の体験談に、色分けをしました
ピンク色は、支配者の『考え方』に従っている、【自由】が無い社会の表面に出てくる部分です
水色は、支配者の『考え方』と異なるために、隠れてしまっていた社会の裏側、つまり本音の部分、1人1人の『心・考え方』が含まれている部分です
当時、この水色の部分を公の場で表現すると、制裁が待っていた言葉や行動の数々です
緑色は…体験談から学ぶことができる、私たちにとって大事なこと(教訓)です
日本軍による特攻作戦が始まったのは、終戦の前の年の1944年10月
各地で劣勢に立たされた日本は、フィリピン戦での起死回生策として特攻を採用、戦火をあげます
5か月後に始まった沖縄戦でも重要な戦術とされ、あくまで志願によるという方針のもと終戦まで続けられました
<国からの命令を受け、特攻隊員を送り出していた野村中尉>
誠隊(特攻隊)は本当に志願だったのかは、野村の手記には記されていません
しかし、特攻を告げられたときの様子を、こう振り返っています
(特攻)要因はいやとすれば逃亡以外、術(すべ)はない
勿論、軍刑に依って裁かれ、不名誉な事だ
拒否できる状況ではなかったとしています
<音楽好きの小林少尉>
すべては捨つる時なり
音楽も愛情も友情も今は要なし
(略)
〈このことについて、姪の広瀬さんはこのように語っています〉
「23、24歳で好きなこととかやりたかったことも捨てていくという心境は、どんなものだったのかなと…」
息子を笑顔で見送った母親(祖母)
戦後、祖母から別の思いを聞いていました
「『私がもっと強くひきとめればよかった』ということを(自分が)大人になって祖母から聞いたので、やっぱり葛藤はあったと思います」
<民間のパイロットになることを夢見ていた佐々木少尉>
隊員の中には、揺れる心の内を家族に見せていた人もいます
〈特攻隊要因となったことを、最後まで家族に伝えていませんでした
帰省の時にいつもと変わらない様子だった兄だったが、
朝、なかなか起きて来ない兄の様子を妹が見に行った時のことでした
妹が、その当時のことをこのように語っています〉
「兄が布団をかぶって泣きじゃくっていたのです…」
「子供心に兄が泣いているって言いたくなかった」
「すると、いつもと変わりなくい明るさで起きてきて…」
その後明るく家を出て行った秀三さん
生きて帰ってくることはありませんでした
(略)
兄が特攻隊員であったことを死後、軍からの連絡で知った家族…
「あのとき特攻隊に行きたくないんじゃないか」
「死にたくなかったんじゃないかと」
家族が悲しむ暇もなく、近所の人が次々にやってきて、兄を褒めたたえたと言います
国のために喜んで死んでいったと自分に言い聞かせているように見えた父と母
本当は死にたくなかったのではないかと、(妹は)父や母に最期まで伝えることができませんでした
「あのとき泣いていたと、言ってはいけないと思ったのですね」
(略)
「やっぱり、戦争は悲惨なもので、本当のことを分かってもらった方がいいじゃないですか」
「きれいごとで過ごしたって、不幸せになる、では何にもなりませんよ」
「絶対に戦争に、どんなことがあっても戦争に持ち込んではいけないと、私たちが言わないで誰が言うのですか」
「経験した私たちですよ、今言うのは」
今から76年前、沖縄の海で繰り広げられた特攻作戦
時を超え、浮かび上がったのは、命を捨てることを前提にした死の作戦がいかに極限の状態で実行されたのかということ
そして、そんな狂気の作戦を担わされたのは、今を当たり前に生きたいと願う、普通の青年たちだったという事実です
引用:NHK BS1スペシャル「特攻 知られざる真実」後編 誠隊最期の1か月
2021年8月15日放送
過去を知り、
現在と比較して、
似ているところ、異なるところに気付き、
未来の私たちの社会に必要なことを考え、
大事なものは何かを、
皆で議論していく
そういう教育を、ドイツでは行っています
この体験談から学び取れるものは、たくさんあります
大事なものは水色や緑色の部分の言葉、本音に含まれている ということ
戦争を再び繰り返してはいけない ということ
体験談をもとに議論することで、
自分の身近な人が、
どのような教育を受け、
どのような社会のシステムになっていると
戦争に行かされるようになるのか
ということも学び取ることができます
そして、「実学」を学ぶことを通して、
自分たちの社会の基本である「教育」を見直すこと
この重要性に気付くことができます
戦争に行かされないような【人間】を育てること
このことが、自分たちの未来を良くするために必要だ、ということを学び取っています
戦争に行く人にするために行われていた教育を、〈過去〉から学びます
・偽物ルール(支配者の『考え方』)に従う、従順な人にさせる
・『考え方』の違いを認めないことで、支配者と支配される人という関係を生み出す
・人々に「脳みそを使って考える」ことをさせないようにしておく
・自己犠牲(青鬼の心)を植え付けておき、誰かの幸せのために苦しむのが当然と思わせておく
・人々に「戦争に行きたくない」という恐怖心を隠させ、本音を言わせないような社会にしておく
・支配者と異なる『考え方』の声が大きくなってしまうと、戦力として機能しなくなるから、制裁を与える
気付いていただけますでしょうか・・・
戦争に行く人を造り出すための教育が、
現在の日本でも行われ続けている
この時代と変わらない社会のシステムが、
現在の日本にも、根強く残っている
学びが足りていない日本
お上意識の残る日本
薬が効いている日本
従順になっている日本
自由がない日本
親や先生に「教育方法」の学びが足りないから、
親や先生は、同じように支配者となり続ける
『考え方』の違いを認めないから、優劣・上下ができ、
お上意識ができる
支配者と支配される人を生み出し、
支配の時代の薬が効いている
本音を言わせない社会を作り続け、
いつの間にか従順な人となって苦しむ
親や先生が、教育方法を変えないから、
いつまでたっても、自由を手に入れることができない
大人(親や先生)が、子供を自分の思うように「支配」しようとしてしまっています
本来、「保護」が必要な子供たちを、「支配」と勘違いしている大人がとても多い😢
子供にも大人と同様に、幸せになる【権利】があります!
表現の自由、思想・良心・宗教の自由もあります!!
子供を育てる責任は、まず、親にあります!!
教育に力を入れて、独立した【人間】を育てること
大事なことに気付けたのが、本音が言える国々
教育に力を入れず、支配者を生み出し続けている
大事なことに気付けていないのが、本音が言えない国々
基本を 見直す
ドイツでは、社会を立て直すために、
「社会の基本である教育を見直さなければならない」
ということに気付き、教育方法を変えることができました
ドイツでは、戦争を再び起こさないようにするために、
人々が、苦しまずに幸せになるために、
戦争に行かない【人間】を育てることが必要だと、みんなで同じ方向を目指しました
本音が言える国の人々は、「教育」「学び」が大事、ということに、気付いています
教育は国の基本です
・ ≪偽物ルール≫ (支配者の『考え方』)に従う『行動』ではなく、1人1人の『心・考え方』を大事にできる人を育てる
・「違いを認める」ことで、『考え方』の優劣をなくし、お互いに、支配をし合わないようにさせる
・『考え方』と『行動』を一致させ、自由を保障することで、苦しむ人が出ないようにする
・『考え方』の違いを認め合うことで、「戦争はいけないことだ」ということを堂々と言えるようにし、本音が言える社会にする
・人々に『考え方』を持たせることで、人々が幸せだと思うものを見つけ、守ることができる社会にする
理にかなっています
支配者がいないから、自由になることができ、本音が言えます
これが、
【個人の自由】
です
私は、育児休暇を取得していた頃、たくさんの人たちとの会話を楽しみました
その会話の中で、【個人の自由】を「わがまま」「自分勝手」と捉える人がとても多かったことに驚かされました
「私は私で勝手に好きな『行動』をするから、あなたはあなたで勝手に好きな『行動』をしてね」というように感じられるようです
『心・考え方』に目を向けないようにさせられ、『行動』を大事にする教育を受けてきたから、そう感じられるのだと思います
「自分の『心』も大事にし、相手の『心』も大事にする」
これが、【個人の自由】です
『心・考え方』を大事にできる、ということは、思いやり・優しさがある、ということです
思いやり・優しさにあふれた、温かい社会になるのです~!
ヨーロッパの人々の言葉に、温かさが感じられるのは、こういうことなのです~♬
01 恐ろしい組織
02 支配
03 ルール
04 嘘つき
05 温かい人々を生み出す
06 騙されない
07 大切なのは…